ユメウツツ

君ありて、幸福

アンハッピーバレンタイン

バレンタイン…それは好きな人にチョコレートをあげたり 思いがけず貰えたり、兎にも角にも男女を始めあらゆる人々が一喜一憂するイベントである。─────AM9:00 冬羽の自宅 「ちょっこれぃと、ちょっこれぃと、ちょこれぃとぉは〜…どこだっけ…美味しければどこ…

A friend in need is a friend indeed

雨の日は、何故だか人恋しくなる そんな気持ちを知ってか知らずか 雨の日は、友人から電話が来る「おう、襲だけど」「おはよう、どうしたの?」「暇だからお前の家行くわ」「ふふ、決定事項なんだ?」「なんならもう着いたしな」インターホンの音が鳴り、モニターを観…

相対※伍

僕の始まりのお話 まだ誰にも明かしたことの無い僕の真実 それを打ち明けるのが、まさかこんな子供相手だなんて「くーろーあーめ、早く聞かせろよ お前が人嫌いだって言い張るワケを」「うるさい…いま頭の中を整理中なの! 僕が人間に対して最初に抱いた感情は……

相対※肆

海での仕事から数ヶ月経った今も 「逃がさない」という宣言通り 僕はユウトに付きまとわれていたしかし相変わらず理由を話してくれない どうして僕に殺されたいのか まぁ、恐らく彼の過去が関係していて 僕に何かしらの共通点があったりして まんまと目を付け…

二度と会えないということ

「お前は、誰かの死を目の当たりにした事はある?」俯き、サラサラとした髪で隠れた顔を少し上げて 優しい瞳が問いかける僕はまだ、大切な人を失った事は無い 人の死に触れたことも...「いつか...絶対に来る、その瞬間は 言葉には代え難い だけど、覚えておいて…

ユメ

僕はまた、夢を見ていた 君の隣を歩いている幻(ユメ)を 共に生きている理想(ユメ)を僕と同じ道を進んでくれる人など 初めからいなかったというのに永いこと、夢を見ていた目を覚ませば簡単な答えだけが ただ、ポツリと転がっていた僕はずっと独り...自己満足…

天使の涙

あの日僕は、僕にお別れをした… 目が覚めるとそこは見知った場所だった この辺りで一番大きな教会 僕が育った"家"中に入ると人気は無く、瓦礫で床も疎らにしか見えない 上層部の長年に渡る不祥事が原因で 先日、内部崩壊が起きて潰れてしまった僕はその不祥…

ブログ限定公開イラスト

閲覧ありがとうございます 恐らくTwitterのお知らせツイートから URLをポチっとして、わざわざ来てくださったのでしょう・・・愛してるという訳でコチラ⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎ブログ限定公開イラスト1枚目です✨我が家の看板息子の冬羽と、彼の仲間であり保護者的ポジシ…

虚無の海

泣けば音が止みますか 責め立てるようなこの音は狂えば息は止まりますか 捲し立てるようなこの鼓動もこの眼に見えているものはなんでしょう あの日、あの時、例えばわたしが 貴方を信じて愛し続けたなら ここに貴方はいるのでしょうか わたしの隣にいるので…

『相対』✱参

俺はその目をよく知っていた 嫌という程、見慣れていたんだ 俺には五つ年の離れた兄がいた 特別、頭がいいとか顔がいいとか そんなんじゃなかったけど とにかく優しい兄だった いつも俺のくだらない遊びに付き合ってくれて 母親の手伝いも率先してやりながら…

『相対』✱弍

どれくらい経ったのだろう ふと目を覚ますと 更衣室の床に寝ていた いや、寝かされていたというべきか そこに結斗の姿はなく ただ傍らには衣装が綺麗に並べられていた それが僕の着る分だと理解して勢いよく起き上がる 撮影は?どうなった? あれからスタッ…

『相対』✱壱

草木が枯れ、動物達の眠る頃 僕は"奴"と出会った…… ✱✱✱ 「え、外部の子供と仕事ぉ? やだ!ぜーったいヤダ!!」 咲玖に呼ばれてカフェに来て 奢ってくれると言うのでケーキを3つ頼んだところで こんな事なら来なければ良かったと後悔した 「やだ…って、もう決…

襲生誕祭

「やらなくていい」 しかめっ面で遠慮しているのは 本日の主役、襲 今日は彼の誕生日という事で 冬羽を筆頭にVanneのメンバー達が お祝いすると持ち掛けたのだが 「祝う気があるなら冬羽と黒雨は今日一日だけでも大人しくしててくれ パーティーなんざ必要ね…

『決着』

「なるほど、面白い冗談だね」 ここに来て襲の名前が出てくるとは思わなかった この件に関して彼は完全な蚊帳の外だと思っていた 「冗談じゃない...本当に襲に頼まれたんだ そうでなきゃ俺は何も知らずに過ごしていたよ 黒雨の言う通り、冬羽に異変は無かっ…

『容赦と安寧』

「冬羽に、何をしたのかって聞いてるんだよ...黒雨」 オフ日の午後4時、咲玖に呼び出されて彼の部屋に来ていた 問いただされているのは何の事だろう? さっきから考えているけれど 一向に思い当たらない 「んー...今日はトワたんに会ってないから何もしてな…

『"だろう"とか思っているから』

「俺、死んだらどーなるのっかなー?とかそんな好奇心は薄れたんだけどさ、じゃあ果たして殺されたらどうなるのっかなー?なんて思い始めたんだけど、お前どう思う? ...ねぇ、黒雨」 二人きりの楽屋で 唐突に、けれどほぼいつも通りに 冬羽の"好奇心"が発揮…

VanneSTORY 惹かれるもの

「シーン72 カット6 テイク2!」 助監督の掛け声と共に カチンっとボールドが鳴り演技が始まる 「...俺の事、本当にもう好きじゃないの?」 目の前にいるのは昔の彼女 俺は彼女と再会し、別れたことを後悔して 彼女の気を引こうと必死になる そんな"役" 「カ…

干渉

なかなかにぶっちゃけた話をすると 俺は彼が苦手だった 素の彼はいつも笑顔 別にその笑顔が嘘っぽいなんて事はないし むしろ周りまで明るい気持ちにさせる 素敵な笑顔だった けれど、俺はその笑顔の真裏のところに潜む "何か"が怖くて、不安で、心配だ 間借…

伝わる想い...

「シャーロット...シャーロット、おい」 「にゃーん...」 てしてしと尻尾で床を叩きながら 黒猫のシャーロットが振り向く 「お前、俺のピアス持っていっただろ どこへやった?返せよ」 「ニャー...」 バレたか...という目をして 仕方なくピアスを持ち込んだ…

君を生きるのは...

神を信じながら 神に縋りはせず 生きている子供がいる 「神様が僕を見守ってくれることはあっても 僕を生きるのは僕しかいない」 そう言って、生きている子供がいる... 「こまいぬさーん♪おはようさんさん♪」 深い紺の着物を着て 黒髪に紅い髪留めをした少年…

冬羽生誕祭

「いえーい!みんなテンションはどうー? 今日はこの俺、冬羽さんの誕生日だぜっ!」 自ら本日の主役のタスキをかけて いつもより更にハイテンションで楽屋に入ってきたのは 01月06日が誕生日の冬羽 「うるせぇ」 「はいはい、おめでとうおめでとう」 「襲ぇ…

VanneSTORY 新たな年の始まりに…

01月01日 長いようで短かった1年が終わり 新しい1年がひょっこり顔を出す そんな元旦を楽しむVanneメンバーを ちょっと覗き見... AM5:00 まだ夜も明けきらない早朝に 着替えも済ませて準備万端なのは... 「さて、いざゆかんイカ焼きの旅ー」 Vanneのリーダー…

VanneSTORY たのしいクリスマス

「じんぐるべーじんぐるべー♪すっずーがーなるー♪」 「らんらんらーららんらんらんらんホニャララ…へいっ!」 「分からねぇなら歌うな馬鹿共」 「俺は分かってたからね?!」 「僕も分かってた!」 「「それは嘘だろ」」 「はーい、お待たせ皆ー ケーキだよ…

STORY SELECTION[ Vanne 襲 ]

襲 白(カサネ シロ) 事務所イチ難読な名前らしい まぁ、よくシュウって読み間違えられるが...それだとマネージャーの染井サンと同じになるから 襲と書いてカサネ...覚えてくれ 俺の名前だ仕事はVanneって演劇ユニットで役者をやってる たまにモデルとか、歌…

STORY SELECTION[ Vanne 咲玖 ]

出しゃばらず、足手纏いにならず 他のメンバーをよく見て知って きちんとサポートするそれがグループにおけるリーダーの 俺の役目だと思っているから...「咲玖たーん!僕の衣装がないー!」「はいはい、ほら黒雨...さっき椅子にかけっぱなしにしてたでしょ ダメ…

STORY SELECTION[ Vanne 黒雨 ]

好きなものは森とあけび カニカマパーカーを愛用して 無邪気な邪気を纏い天真爛漫に生きてる それがこの僕、CCH事務所の可愛い担当役者・黒雨(くろあめ)「ぱんぱかぱーん!黒雨たん参上ー!」「ぐぅっ...!!黒雨、飛び付かないで...痛いよ」楽屋に入るなり思いっ…

STORY SELECTION [ Vanne 冬羽 ]

わりと普通の家庭に産まれて 一人息子だったからか大切に育てられ 他より見目が良かったから 気が付けばティーン雑誌のモデルをしていたそこから今の事務所に移籍して 役者を始めたところ そこそこ人気が出て現在に至るCCH事務所の看板役者 冬羽(トウワ)...…

CCH創作事務所

初めましての方は云々。 こちらは絵描きの珈琲チョコと 創作作家の恩田啓夢による合作ブログです。活動ペースはまったり、ゆるっとぬるっとやっております。創作キャラクターや作品の紹介記事を公開しておりますので、良かったら見てくださいまし。それでは…